30歳からのハロー中国(チャイナ)

30代からでも始まっちゃう半海外移住、中国生活

結果が失敗してでも海外就労トライアルをしてよかったなと感じるのはなぜか

帰国した僕はある無味乾燥なウェブの周縁領域に潜り込み、糊口をと世間の目をしのぐことにした。日本で仕事をするうちに3年が過ぎて、30代になった。

中国との関係は? 研究から離れた瞬間にそのテーマと完全に没交渉になった大学院の時と違って、今回は一度離れたとはいえ中国とのつながりをなくしていない。サンクコストという考え方は確かにあるので、どこまで正しいかは分からないが、失敗したからといってすぐに撤退し、繋がりを断ってしまうと、本当に何も残らないからだ。失敗を踏まえてでも継続したほうが、何か可能性を感じられる。

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半端な高学歴が現地採用での海外就職にトライして失敗していくのはどうしてか、我が身を振り返ってみた

27歳の僕は大門のオフィスに一人でいた。

- Hi! xxx? Can you hear me?
- Yes, I can hear you clearly. Thanks for taking your valuable time for me today.

複合機の上にノートPCを載せて、開いたSkypeの先にいるのは丸顔の欧米人女性だった。始まるのは転職のための面接で、上司は出張に出ており、折り合いの悪い40代後半の女性社員はたまたまこの日に休みを取ることになっていた。オフィスにがっつり拘束され、休みも取れないこの会社で、デイタイムに面接を受けるならこの機会は逃せなかった。

面接は無事終わり、すぐに採用となった。迷わず辞表も出した。2月の中旬のはっきりしない天気の日だったと思う。

いわゆる受験秀才君にもいろいろなタイプがいるが、みんな多かれ少なかれ一旦馬力は鍛えられている。とっさの判断でどこかから抜け出て、どこかに逃げ込むのは得意な動作だ。あとのことはあとで考えればいい―――

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